MENU

01ある技術試験に挑んだ
社員たち
ORION PROJECT

01ある技術試験に挑んだ社員たち
  • 太田 直幸

    製造部
    2017年入社
  • 小栗 慶隆

    製造部
    2012年入社
  • 堀江 隆

    生産技術部
    2014年入社

オリオンの技術者たちは、ある技能検定を取得することを推奨されています。その資格は「切削工具研削技能士」といわれる国家資格。超硬丸ノコ・カッター・ルーターを研磨する技術を問われる難関試験であり、この資格試験に合格した人だけが「切削工具技能士」と名乗ることが認められています。今回は、その技能検定に挑戦した3名の技術者をインタビュー。試験対策のエピソードから次なる目標まで、プロとしての想いを語っていただきました。

全員が未経験からのスタートだった。

全員が未経験からの
スタートだった。

この技術試験を受けることになったきっかけを教えてください。

小栗試験は3年ごとに実施されているので、試験を受けたのは3年前。私が入社7年目のときでした。上司から声を掛けられて、やってみようかなと。

堀江私は当時5年目。じつは近年「切削工具技能士」の資格取得数が減っているということもあって、協会が取得を推奨していて。それで、会社から技術者たちに声がかかったんだよね。

太田僕は入社3ヶ月くらいでした。前職から研磨の仕事をしていたとはいえ、声がかかったときは驚きました。でも、勉強のつもりで頑張ってみようと思いました。

堀江当時はだれも試験内容の超硬チップソーの手作業での研磨は仕事で扱っていなくて、全員が未経験からのスタートだったね。

小栗そうだね。正直、あんなに大変な試験だとは思ってなかったなあ。(笑)

太田実技試験は8月の半ばで、対策を始めたのは5月の終わりごろだったでしょうか。知識や技術の前に、試験の詳細もよくわかっていなかったので、すでに資格を取得しているベテランの先輩から教えてもらうことから始まりました。

堀江その先輩は、社員向けに試験内容をまとめた資料や問題集をつくってくれていたんだよね。筆記試験のために毎週勉強会も開いてくれて、おかげでしっかり対策できました。

やる気に火を付けたのは、周りからの期待。

やる気に火を付けたのは、周りからの期待。

どんなふうに試験対策をしていったのですか?

太田実技試験は、チップソーの研磨とカッターの研磨の2種類あります。指定された作業工程を制限時間内に終わらせ、完成品の精度が合格基準を満たしているかどうかを確認するまでが試験でした。

堀江チップソーは38工程、カッターは13工程。それを時間以内に終わらせることはもちろん、完成品の精度を上げることも難しかったよね。とくに僕はチップソーの刃の角度やサイズを基準値内に収めるのに苦労しました。

小栗僕は、カッターの研磨にも苦戦しました。刃物全体のバランスをとるために、数グラム単位で土台を削っていくという作業がなかなかできなくて。研磨の技術の奥深さを思い知ったよ。

やはり大変だったと思います。頑張ろうと思えた理由はありますか?

太田試験の段取りを覚えたら、とにかく練習あるのみ。タイマーで時間を計りながら何度も練習しました。仕事が終わったら、暗くなるまで工場に残って練習していましたね。一人での戦いで、弱音を吐くこともあったなあ。

小栗でも、いろいろな人たちが僕たちの工場を訪問して、激励してくださったのはとても励みになったなあ。勉強の仕方や試験のアドバイスもしてくださって、あそこで一気にエンジンがかかった気がします。

堀江そうだね。もともと会社から推薦されているということもあったけど、あのときは、いろんな人の期待を背負っていることを実感したよね。ほとんどマンツーマンで指導に入ってくれて、ありがたかったなあ。

小栗それからは、休みの日にも工場へ出てきて自主練習の日々。夏になるにつれて工場は暑くなるし、体力との戦いもあったよね。

太田実技試験に加えて、筆記試験では素材などの知識問題や製図の問題もあって、そちらの勉強も大変でした。本当に合格できるのかあまり自信はもてなかったけれど、徐々に負けん気が芽生えてきていました。

肩書きはもちろん、大きな自信も手に入った。

肩書きはもちろん、
大きな自信も手に入った。

試験当日の手応えはいかがでしたか?

堀江試験官がかなりじっくり作業を見てくるので緊張はしましたが、ミスなく丁寧に取り組むことができました。二人は自分よりも早く作業を終わらせていて少し焦ったけど、ここまで来たから、やるしかない!と、やりきりましたよ。

太田僕は、研磨機がうまく作動しないというトラブルがあって焦りました。でも、逆に開き直って、落ち着いて作業ができたように感じます。堀江さんが早かったというけど、僕も時間ギリギリだった感覚があるなあ。

小栗僕も緊張のせいか、練習ではやらないようなミスをした記憶があるよ。これは落ちたなと、自信は全然なかった。

太田試験をやってみて、結局は自分のペースを守れるかどうかが鍵なんじゃないかと思いました。小栗さんはミスをしても、そこで立て直すことができたんじゃないかな。

無事合格したときは、どんな気持ちでしたか?

小栗結果の発表はオンライン。僕たちは仕事中なので、総務の方が結果を知らせに来てくれるんです。当日はみんなそわそわしていましたね。

太田合格できたとわかったときは、本当にうれしかったな。

堀江安心感も大きかったね。社長や部長にもお褒めの言葉をいただいて、期待に答えられたんだと、よし!という感じだったな。

小栗みんなで賞状を受け取りに行ったとき、ようやく合格の実感がわきました。名刺にも「切削工具技能士」という肩書きが入り、誇らしいですね。

太田新人ということもあって、あれだけ集中して勉強して、毎日練習をしたことでさまざまなことを身につけられました。さらに合格までできて、自信にもつながりました。

堀江そうだよね。僕も業務でできることや理解できることがぐっと増えた気がします。周りから何か聞かれてもちゃんと説明でるようになって、頑張ってよかったなぁと思ったよ。

成功体験を糧に、それぞれが新しいステージへ。

成功体験を糧に、
それぞれが
新しいステージへ。

最後に、みなさんの次なる目標を教えてください!

太田今、僕はカッターの研磨の業務に就いていて、資格をしっかり活かすことができています。当時から3年経ち、入社4年目になりました。次は、1級の試験に挑戦して、自分の成長を見せたいと思います。小栗さんも、次は1級ですね!

小栗そうだね。しかも、僕は係長になったので、2級を受ける後輩たちの指導にも力を入れたいと思っています。自分が学んだように、先輩としてできることはやってあげたいな。教える立場になったからには、1級は落ちれないので、頑張ります!

堀江僕は、部署を異動して研磨作業からはなれているので1級はまだいいかな。でも、もっと勉強したいという思いが芽生えていて、会社で導入されている3DCAD関連の事業に携わってみたいし、勉強してみたいです。資格に関わらず、知識を増やして業務に活かせたらいいなと思っています。

太田いいですね。そういう新しい角度から仕事を見つめられるというのも、資格取得の良さかもしれないですね。僕も新人の時に頑張ったから、こうして先輩社員との交流も増えて、とてもありがたい機会になりました。

小栗2年前は同じ目標に向かって頑張っていたけど、それぞれに新しい目標を掲げていて、成長を感じるね。お互い頑張っていこう!

ORION
PROJECTS

オリオンプロジェクト

〜毎日が挑戦〜
ORIONメンバーの挑戦と記録